第1章 基礎知識


● 7種類のブロックとボタンについて

ボタン
を押した時の回転
出現場所 ボタン
を押した時の回転
ボタン
を押した時の回転
水色 Aと同じ
Aと同じ
オレンジ Aと同じ
Aと同じ Aと同じ
Aと同じ Aと同じ
Aと同じ Aと同じ
黄色 形は変わらないが
一応回転している
Aと同じ Aと同じ

テトリスの回転法則は「セガ系」と「BPS系」に大きく分けられる。BPS系は、最近では「ワールドルール」という世界統一基準になりつつあるらしい。
TGMはセガ系の回転法則を踏襲しており、上の表のように、
赤以外は最も低い辺の高さが変わらないように回転する。地面の上を転がるように、とも言える。
最初はちょっと不自然に思えるかもしれないが、この回転法則によって、回転入れが使いやすく、高速落下域での操作がやりやすいという特徴があると思う。

 

● 「フィールド」について

「フィールド」は20段(ライン)×10列で構成され、通常下から1段目、2段目・・・、左から1列目、2列目・・・と数える。
ただし、左の図のように、回転した場合は上に1段はみ出すことができる。赤を回すにはフィールドの上3段があいていなければならないが、他のブロックなら上2列があいていれば回すことができる。
積み重ねたブロックの集合体を「地形」と呼ぶ。
ブロックが出現したときに地形と重なってしまうとゲームオーバーとなり、「窒息」と呼ぶ。
フィールドの上に表示される、次に現れるブロックを「NEXT表示」、または単に「NEXT」と呼ぶ。

  

● 「レベル」、「カンスト」について

ゲームの進度は「レベル(Lv)」で表される。
Lv0から始まり、Lv999でゲームクリアとなる。これを、カウンター・ストップを略して「カンスト」と呼ぶ。
レベルは、ブロックがフィールドに現れる(
ツモ)ごとに1上がり、ライン消しを行うと消したライン数だけ上がる
(つまりカンストのためには700ブロック強落として300ライン弱消すことになる)

100レベルごとの区切りを「
セクション」と呼ぶ。
セクションの境界(Lv*99→Lv*00、最後のみLv998→Lv999)はライン消しによってのみ通過することができる。
ツモだけではLv*99のまま変わらず、これを「
レベルストップ」と呼ぶ。タイムアタックの際にはロスとなる。

例:Lv99のブロックで1ライン消すとLv100となり、次のツモはLv101
   Lv98のブロックで4ライン消すとLv102となり、次のツモはLv103
   Lv95のブロックで4ライン消すとLv99となり、次のツモLv99

 

● 「20G」について

ゲームは1秒間に60枚の画を描画することで動きを表現しており、その1枚1枚のコマを「フレーム」を呼ぶ。
ブロックの落下速度は「1フレームあたり何段落下するか」を「
」という単位で表す。
TGMシリーズを象徴する最も特徴的なものの1つが20Gで、ブロックは落下というよりいきなり「地面に現れる」。

 

● 「固定時間」、「ARE」について

ブロックは地形に接してから固定される(ブロックが一瞬白く光る)までに若干時間があり、回転や横移動ができる。
特にブロックが出現と同時に接地している20Gでは、この期間を利用してブロックを滑らせて移動することになる。
この時間を「固定時間」と呼び、TGMでは約0.5秒設けられている。TAPの上級ステージになると短縮される。
固定時間は段差を落とすとリセットされる。(第5章参照 )

ブロックが固定してから次のブロックが現れるまでにも若干時間があり、これを「ARE」と呼ぶ。
TAPの上級ステージになると短縮される。

 

● 「下入れ」、「横溜め」について

ブロックの落下中にレバーを下に入れるとブロックを高速落下させることができる。このときの速度は1Gで、自然落下がそれより速い時は変わらない。
ブロックが接地している時にレバーを下に入れると、固定時間が残っていても強制的にブロックを固定させることができる。
TGMシリーズで一般的に「下入れ」といった場合、後者を指すことが多い。前者は「ドロップ」とも呼ぶ。

レバーをしばらく横に入れっぱなしにしておくと、ブロックを高速で横移動させることができ、これを「
横溜め」と呼ぶ。
(移動速度は1G相当なので、フレーム毎に横を入力しているのと同じである)
「溜まる」までの時間を「
横溜め時間」と呼び、TGMでは約0.25秒。TAPの上級ステージになると短縮される。
横溜めはブロック出現前から受け付けており、出現前にすでに「溜まった」状態にしておけば、ブロックは出現の瞬間に横に飛んでいく。
タイムアタックでは重要。

 

● 「IRS」について

IRSとはイニシャル・ローテーション・システム(先行回転入力システム)の略。
ブロックが出現する時にボタンが押された状態にしておくと、ブロックが1回分回った状態でフィールドに現れる。
落下速度が速い時でも快適な操作感が実現できるので、はやいうちから意識的に使用して、自然に出来るようになっておきたい。

IRSを使った窒息の回避。
そのままの状態で出現させると窒息となってしまうが、IRSによって地形をかわすことができる。
逆に、「そのまま出現させればセーフなのにIRSを使ってしまうと窒息になる」場合もある。
IRSを使うと窒息になるときはボタンを押しても無効化され通常どおり出現する。(2008/08/26訂正)

 

● 「壁蹴り」について


図のように壁際でブロックを回すことを考える。
上で紹介した回転法則どおりに考えると、左側のマスが壁にめり込む位置に来てしまうため回転できないかに思える。
しかし実際は右にずれるスペースがあるために、自動的に位置が補正されて回転してくれる。
横溜めによる高速移動で端まで持っていったブロックを簡単に回すことができ、IRSと並んでTGMシリーズの快適な操作性を支える要素となっている。
第8章で紹介する回転入れや第11章で紹介する操作最適化など役立つ機会は非常に多い。

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